ペルシャ絨毯の通販サイト【数寄の絨毯】| 分かりにくいペルシャ絨毯の質と価格の関係を丁寧に解説。  適正評価による適正価格での販売を心掛けています。ペルシャ絨毯の商品価値、美的価値をご理解いただいてから、お買い求めいただけるようご提案させていただいています。

フィールド内を埋め尽くす千花文(ミルフルール)の花群、過剰なまでの花の氾濫が、この絨毯に温かみのある優しさを与えています。フィールドの下部には豊かな水の流れと水辺で遊ぶ水禽や動物たちの姿が描かれ、古代の水の女神アナーヒター信仰とも結びつくとされる花瓶の連続文様が生命の樹のごとく、フィールドの頂点まで達しています。咲き誇る花の周囲には、その花を求めてやってくる鳥たちの楽園図が広がっています。サイズはペルシャ語でシェシュメトリと呼ばれる6㎡のほどの大きなサイズの絨毯で、織り密度は1㎝角に6×6=36kn(ノット)、ペルシャ絨毯の一般的なクオリティー指標で表記すると42RAJ相当で、上質な調度絨毯に位置付けられます。

なお、この絨毯の製作地とされるケルマーンは、イラン南東部、ルート砂漠の西の辺縁部に位置する高原都市で、牧畜や農耕に適さない不毛の地とされていますが、古くから織物や刺繍などの工芸が発達してきたところで、絨毯づくりの伝統も長く、サファヴィー期のサングスコ絨毯や花瓶文絨毯など名品も数多く生み出しています。ケルマーン独特と言われる本作のような緻密で美しい…百花繚乱たる意匠も、砂漠に近い不毛の地だからこそ、生まれたデザインなのかも知れません。

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ケルマーン産の絨毯について

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