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PERSIAN CARPET

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ペルシア絨毯情報

タブリーズ絨毯について

北西ペルシア、東アーザルバーイジャーン州の州都タブリーズは、古くから東西交通の要衝の地であり、その歴史はサーサーン朝時代からはじまり、3世紀にはアゼルバイジャン、14世紀にはイル・ハーン国の首都となり、また、サファヴィー朝の創始者シャー・イスマーイール(1501-1524)が帝国の拠点として、この地に初期の都を置いたことでも知られている。19世紀にはイラン商業の中心都市として、イラン近代化の一翼を担い、ペルシア絨毯の復興劇にも大きな役割を果たしてきた。とくに、タブリーズのバザール商人たちの活躍ぶりは目覚ましく、周辺地区はむろんのこと、マシュハドやケルマーンまで、生産ネットワークを築きあげ、19世紀末から急激に拡大していった…ヨーロッバからの旺盛な絨毯需要に対応していったとされている。結果、タブリーズの絨毯は、規格、意匠ともヨーロッパ市場を見すえたものとなり、ペルシアの伝統的モティーフだけでなく、ヨーロッバ調の装飾様式を取り入れたものや、ピクトリアと呼ばれる写実的な絵画調の絨毯まで、俗にヨーロッパ好みといわれる絨毯が、数多く制作されるようになったといわれる。

今日、典型的なタブリーズとして、よく知られているフラワーと呼ばれるパロック調のメダリオン柄や、マーヒーと呼ばれるヘラーティー・パターンの細かなモティーフで構成されたメダリオン柄の意匠は、こうした歴史的過程の中から、誕生したデザインの絨毯で、そのいずれもヨーロッパ人好みとされている。もちろん、これ以外にも様々なタイプのピクトリア絨毯や伝統柄の絨毯、さらには他産地のデザインの絨毯も見かけることもあり、タブリースのデザイン・レパートリーは非常に広く、バラエティ豊かなものとなっている。

 

地組織には通常、縦糸には綿、緯糸には綿やウールが用いられ、パイルには良質のウール、部分的に絹が用いられている、織りはトルコ結びが主流で、ゴラーブと呼ばれるナイフの先が鉤針となったものを用い、男性の織り職人によって、その多くが制作されている。サイズは幅広いバリエーションのものが作られており、12㎡、それ以上の大きなサイズの絨毯も制作されている。品質は​多少バラつきがあるものの、ペルシア絨毯の中でも最良のものに属し、丈夫で装飾性にも富む。よいものだと、とくにオールドやアンティークのものには高い資産価値があるとされる。

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